子育てをしながら絵本をつくる、ということ

© Tsugumi Mimi

Illustration : Tsugumi Mimi

 

はじめまして。絵本の学校第2期生のみみつぐみです。

まずは、自己紹介を。

私は、美術大学在学中に絵本づくりを経験し、その魅力にハマり、それから数冊の絵本を手作り製本で制作しました。
就職してからは作品作りをすることはなくなってしまったものの、Webディレクション、携帯コンテンツプロデュースの仕事をしながらずっと、「他人の想いを伝えるだけのクリエイターになるではなく、自分の想いを伝えるアーティストでもありたい……」という小さな心の声が消えることはありませんでした。10年ほど、そんなモヤモヤした時期が続きました。

しかし、日々に忙殺されてそんな想いも忘れかけていた頃、結婚、出産を経験。男の子の母親になりました。
産後3ヶ月のときに成長のめまぐるしいわが子を見ながら、「このままだと追いぬかれちゃうなぁ……。この子には将来自分の道を見つけてほしいけど、私はまだ見つけてないよねwww 説得力ないわwww」と自分で自分にツッコミを入れつつ、絵本をつくりたかったことを思い出しました。
そして、「絵本 出版するには」で検索。検索結果上位にヒットした、この、絵本の学校を発見したのでした。

そして金銭面、育児面で夫のサポートを得ることができ、晴れて息子が0歳9ヶ月のときに絵本の学校に入学! 「ずっとやりたかったこと」にどっぷりつかる毎日が始まりました。

ここまでが、絵本の学校で学ぶに至った簡単な経緯となります。

先日、卒業制作である絵本の入稿が終わりました。絵コンテは5月中旬までに仕上がり、実際に作画に着手したのが5月末頃。入稿が8月上旬でしたので、作画以降の制作期間は2ヶ月程度。この期間、長いと思うか短いと思うかは人それぞれだと思うのですが、私にとっては「ギリギリ(;´Д`)」でした……。

当初は甘く見ていて、「1ヶ月あればできるだろ〜٩(๑´3`๑)۶」というかんじでスケジュールを立てていたのですが、全然1ヶ月では足りませんでした……。

その要因のひとつとして、「子どもの突然の発熱・病気」がありました。

今、息子は一歳児で保育園にあずけているのですが、4月に入園してからというものずっと風邪をひきっぱなしだし(しかも親にうつる)、本当にしょっちゅう熱を出します。そのたびに、看病で制作が中断するのです。

そして、看病といっても、なぜか息子は元気に動きまわっているのです……(熱が38度台までだと本人的には具合悪くないらしい)。夜になって作業をしようと思っても、くたくたで、制作できない日が続いたりもしました。息子からうつった風邪で自分がダウンしたこともありました。

こういうことが続いて作業が捗らないと、精神的にも滅入ってきてしまいました。そして「できていない」という焦りばかりがつのります……。

そこで、この状況を打破するべく、私は周囲の人に頼ることにしました。
もともと、なんでも自分でやってしまうところがある私には、ちょっと勇気のいることでしたが……。

絵本の学校がお休みの日曜日は夫に息子をみてもらって、外にMacを持ち出し、カフェで作業をしました。これは、私がデジタルで着彩をしたのでできたことなのかもしれないのですが、息子と離れることで作業に集中できました。それから、あまり長居せず、「◯時間」と作業時間を決めたのも良かったのだと思います。

そして息子がおたふく風邪にかかり、1週間看病しなければならないとなったときには、義母にお願いして息子の面倒をみてもらいました。義母にあずけたのは1回で午前中のみだったのですが、少しでも作業を進めることができたということが、その時の私のモチベーション維持には重要なことでした。

そして、息子が全快してからは、1秒たりともムダにしないという驚異の集中力(火事場の馬鹿力?)が発揮され、無事に入稿日にデータを完成することができたのです!!
オンデマンド印刷するため、完全データを作成する必要がありました。

今回の卒業制作を通して、大学生の時とは違って子育てや仕事をしながら絵本を作るのは、なかなか体力的に厳しいことを感じつつも、周囲の人達に協力を仰げば可能であることを実感しました。

お母さんでも、好きなことをしていい。案外周りの人達は協力してくれるから、どんどん頼ったらいい。改めて、そういう風に感じることができて、感謝の気持ちがあふれています。

それから、学校の連絡や生徒同士のコミュニケーションで使用している掲示板があるのですが、各自のトピック(その名も四谷トキワ荘)に進捗をアップしていくと、制作途中でありながらも感想を伝えてもらえたり、応援してもらえたりして、このことがとっても心の支えになりました。

もの作りって、ときに孤独になりがちですけれど、切磋琢磨しあいながら制作できるのは、「学校」というシステムの良いところですよね。
本当に、この絵本の学校で出会った仲間たちは宝物になりました。

子育てをしながら卒業制作をすることを通して、ひとりでは何もできないこと、やりたいことを応援してもらえること、協力してほしいとお願いすれば協力してもらえることを学びました。

そうだ、卒業展示の事前準備(DM制作、HP制作など)もあり、なかなか忙しかったのですが、それもみんなと協力しあって進めることができました。もしかしたら、ちょっと成長したかも!? 私。

もしも、お母さんになって子どもやお家のことでいっぱいいっぱいで、絵本作家になる夢をあきらめてしまっているという人がいたら、「ここにできた人がいるよ」って伝えたいです。

だからあなたも一緒に、絵本を作りませんか?

最後に、卒業展示のお知らせです。
私は『100の扉』という絵本を出品します。他の作家さんの絵本も素晴らしい作品ばかりで、ぜひ、たくさんの方に見ていただきたいです。お誘いあわせのうえ、遊びにいらしてください!!

 


 

「絵本ののぞき穴」展
〜女性絵本作家たちがつくる12の世界〜

2016/9/3[土]、4[日] 、10[土]、 11[日]
13:00〜19:00(11日のみ、17:00まで)

「絵本ののぞき穴」展

<特設サイト> http://wcc2nd.wix.com/ehonnonozokiana

四谷にある小さな絵本の学校で出会った、絵本作家たちのグループ展。
絵本の制作秘話や原画の展示のほか、
まんだらアート・ワークショップ、ぬり絵、のぞき穴アートなど、
子どもから大人まで、はたまた一見さんからマニアまで楽しめる、
盛りだくさんな展示会です。
ぜひ、おひとりさまでも、ご家族連れでも、お気軽にお越しください。

<参加作家名>
あたまはみかん/かな/萱間ふみ/くま&みよ/
ケイ・キキキ/子花/空兎羽留/にじ種えり/Fuki/
まうららに/みみつぐみ/レオポックル (50音順 )

<催し物>
「まんだらアート*ワークショップ」
〜パステルで心のままに描いてみよう♪〜
各日14時〜16時と17時〜19時の2回
(最終日の11日の開催はございません)
定員5名/1回 500円/予約不要/小学生以上
※小さなお子さまから楽しめる、無料のぬり絵コーナーもございます。

<会場>
Woman Creators College 「絵本の学校」
行き方:
JR(四ツ谷口or赤坂口)、地下鉄メトロ丸ノ内線・南北線「四ツ谷駅」より徒歩2分。
ベビーカー可。キッズ・スペース、授乳スペースのご用意あります。
〒160-0004 東京都新宿区四谷1-7 装美ビル2F
Tel : 03-5315-4586

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