課外コラム*絵本作家の収入は一般的にどのくらい?

今回は、「絵本作家の収入は一般的にどのくらいですか?」など、絵本作家と収入についての質問のいくつかにお答えしようと思います。

Q: 絵本作家になりたいのですが、それで食べていけますか?

A: 絵本作家は、基本的にはフリーランスですので、『絵本作家』という職業だけで生計を立てるのは、少し難しいかもしれませんね。
お笑い芸人が、その収入だけでは食べていけないからと、アルバイトをしているというのを、あなたもテレビで聞いたことがあるかと思いますが、多くの絵本作家も同じように兼業をしています。
兼業といっても、イラストレーターとしての仕事と合わせたり、デザインのお仕事と合わせたりしている人もいますので、組み合わせ方によっては「好きなことで生計を立てている」といえるかもしれませんね。

Q:絵本作家の収入には、どのようなものがあるのですか?

A:絵本作家の収入は、主に原稿料と印税の2種類です。印税は発行された数や売れた数によって発生します。

Q:原稿料とは、どういうものですか?

A:原稿料とは、
絵本をつくるお仕事を納めたときに発生し、「1ページについていくらです」「ひとつのお話についていくらです」などという計算方法で出した額をいただくことが多いです。
出版会社、企画内容、文章の量、その絵本作家の人気度により異なり、その額は数千円〜数万円。かなりの幅がありますね。

Q:印税についても教えてください。

A:印税は、著作権使用料のことをいいます。印税には、実際に売れた売数を元に計算する「実売印税」と、売り上げの如何に関わらず、発行部数を元に計算する「発行(刷部数)印税」の2つがあります。
また、多くの出版社は、発行印税の形式を取っています。出版社側にとっては、計算の手間が煩雑にならずにすむという利点がありますし、絵本作家側にとっては、出版社側が売り上げ部数をごまかして、支払額を安く押さえようとするのを防ぐという利点があります。
発行印税の場合は、初版時に発行部数分の印税が、それ以降は重版のたびに支払われます。
大手の出版社の場合、印税は通例で10%です。しかし中小出版社や新人作家やライターの場合は10%を切ることもありますし、人気の絵本作家の場合、3%加算されたりするなど、変動します。
絵本に関しては、出版部数が少なく、新人絵本作家の場合2,000部とか3,000部であればいい方だともいわれていますので、印税生活になるまでは、少し遠そうですね。絵本作家といっても、同じ人が文章と絵の両方を手掛けている場合と、別々の人が手掛けている場合がありますよね。その両方を手掛けている人は、絵だけの依頼や文章だけの依頼が来るというメリットがありますし、印税面に関しても、絵と文章の両方が入ってきますので、片方だけ書くより収入は増えます。先ほど、絵本の場合、出版部数は少ないと書きましたが、売れた場合、小学校の夏休みの課題図書や推薦図書に選ばれるというチャンスがあります。すると、全国の小学校や小学生を持つ家庭に売れたり、図書館にも置かれたり、ほとんどの全国の書店もブースに並べられるという可能性が出てきます。
そのうち、名前と作品が売れるようになれば、世界のコンクールにも出品され、世界的に売れることも夢ではありません。
絵本の場合、売れると、長い期間にわたり売れ続けることも多いです。

Q:有名な絵本はどのくらい売れているのですか?

A:1967年に童心社から出版された『いないいないばあ』は528万部、同じく1967年福音館書店から出版された『ぐりとぐら』は453万部、1976年に偕成社から出版された『はらぺこあおむし』は350万部とミリオンセラーになっています。『はらぺこあおむし』の作家は、はエリック・カールという1929年生まれのアメリカ人です。彼が発表した絵本は40作以上にのぼり、39カ国語に翻訳され、出版部数はなんと2500万部を超えています。

このように、絵本作家は売れるまでは大変ですが、その一方で、先ほどの有名絵本作家たちのように、長くヒットし続けて高収入になることもありますので、日々まい進してくださいね。

チェリー(童話作家)

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